
スケートボードシーンには、デッキやウェアを作るだけではなく、その土地のカルチャーやスケートの空気感そのものを発信しているブランドが数多く存在します。
その中でも、ニューヨークのストリートスケートを語る上で注目したいのが、「HARDBODY(ハードボディ)」です。
HARDBODYは、ニューヨークを拠点に活動するフィルマー、Emilio Cuilan(エミリオ・キュイラン)を中心に展開されるスケートブランド。
現在ではデッキやアパレルを展開していますが、そのルーツにあるのは、ブランドを立ち上げる以前からEmilio Cuilanが制作してきたスケートビデオです。
今回は、そんなHARDBODYがどのようにして生まれ、なぜ現在のスケートシーンで注目を集めているのか、その背景と魅力について紹介します。
HARDBODYとは?
HARDBODYは、ニューヨークを拠点とするフィルマー、Emilio Cuilanによって2016年にスタートしたスケートブランドです。
現在はデッキを中心に、Tシャツやフーディーなどのアパレルも展開していますが、HARDBODYを理解する上で欠かせないのが「映像」という存在です。
ブランドの背景には、ニューヨークのローカルスケーターたちを撮影してきたEmilio Cuilanのフィルムワークがあります。
まさに、ニューヨークのスケートシーンを映像として記録してきた活動から発展したブランドと言えるでしょう。
そのため、HARDBODYのデッキやアパレルには、一般的なスケートブランドとは少し違った独特の空気感があります。

すべての始まりとなった「DANY」
HARDBODYを語る上で外すことのできない映像作品が、「DANY」です。
「DANY(Dead Ass New York)」はEmilio Cuilanが手がけたニューヨークのスケートビデオで、Tompkins Square Parkを中心としたNYローカルのスケートシーンを色濃く映し出した作品として知られています。
PALACEプロのShawn Powers、Supremeライダー Genesis Evans、Alien Workshopの Yaje Popsonなど、ニューヨークを代表するスケーターたちが出演し、当時のNYストリートスケートのリアルな空気感を捉えた映像として大きな存在感を持っています。
こうした映像制作を通して培われたニューヨークのスケートネットワークや独自の視点が、現在のHARDBODYへとつながっていきます。
▼彼らが拠点とするNY・East VillageあるTompkins Square Park

ビデオプロダクトからスケートブランドへ
2016年に「DANY」を公開した後、HARDBODYは徐々にビデオプロダクトからスケートブランドへと移行していきました。
2021年には「The Hardbody Video」を発表し、その後も「OD」や「ANTONIO - HJALTE」、「NEVER ENUFF III」など、映像作品を継続的に発表しています。
特に「OD」はHARDBODYが本格的にデッキブランドとして存在感を強めていく上で重要な作品となりました。
Emilio Cuilanが長年撮影してきたニューヨークのスケーターたちが登場し、映像を軸にブランドの世界観を見せるスタイルは、HARDBODYならではの魅力です。
注目を集めるHARDBODYのスケートチーム
HARDBODYが注目されるようになった理由のひとつが、個性的なライダーたちです。
特に現在プロライダーとして活躍する Antonio Durao(アントニオ・デュラオ)と Hjalte Halberg(ヤルテ・ハルバーグ)の加入は、ブランドにとって大きな出来事でした。
Hjalteは長年POLAR SKATE CO.を代表するライダーとして活動し、Antonio Duraoも独自のスタイルと高いスキルで「Skate Of The Year」の最終選考にまで残るような世界中から注目を集めているスケーターです。
2024年にはこの2人がHARDBODYのプロライダーとして発表され、ブランドの存在感はさらに大きくなりました。
また、NY生まれの日本人のスケーターKyota Umekiをはじめ、Kevin Tierney、Adam Zhu、Chachi Maserati、Jason Byounなど、Tompkins Square Park のローカルたちを中心にニューヨークのシーンと深く関わるスケーターたちもHARDBODYの周辺に名を連ねています。

HARDBODYという名前の意味
「HARDBODY」という名前も、このブランドを知る上で面白いポイントです。
2024年に Jenkem Magazine でのAntonio Duraoへのインタビューでは、「Hardbody」は「That's tuff」「That's dope」といった「ドープでタフ」といった意味合いで使われるスラングを持ってきたと語っています。
▶【Jamkem Magazine】HARDBODY,MUSHROOMS,AND CANCEL FLIPS WITH ANTONIO DURAO
HARDBODYのクオリティの高いデッキやアパレルアイテム類
現在のHARDBODYでは、スケートボードデッキだけでなく、Tシャツやフーディーなどのアパレルも展開されています。
デッキにはクラシックなロゴを使用したモデルから、ライダーのプロモデル、個性的なアートワークを使用したモデルまでラインナップされており、プレス工場は高い品質で人気の BBS工場(ビービーエス)で製造されています。
デッキのグラフィックには浮き出ているようなプリント手法のLifted Print(リフテッドプリント)を採用したり、ウィールバイトを防ぐためにデッキの表面・側面を丸く削ってへこませた Wheel wells(ウィールウェル) を採用するなど品質の高いデッキが特徴的。
また、アパレル類も一部アイテムは MADE IN USA で製造するなどブランド側の高い品質へのこだわりが垣間見られます。


HARDBODYはどんなスケーターにおすすめ?
HARDBODYは、こんなスケーターにおすすめしたいブランドです。
- ニューヨークのスケートカルチャーが好き
- スケートビデオやフィルムカルチャーが好き
- メジャーすぎないブランドを探している
- デッキのグラフィックにもこだわりたい
- 独自のスタイルを持ったスケーターが好き
- 新しいスケートブランドをチェックしている
特に、デッキのスペックやグラフィックだけでなく、「そのブランドがどんなスケートカルチャーから生まれたのか」まで含めて楽しみたい人には、HARDBODYは非常に面白いブランドです。
ニューヨークのスケートカルチャーを体現するHARDBODY
HARDBODYは、単純に「ニューヨーク発のスケートボードブランド」と説明するだけでは、その魅力を十分に伝えることができません。
その背景には、Emilio Cuilanが長年ニューヨークのスケートシーンを撮影し、ビデオを通して仲間たちのスタイルや街の空気を記録してきた歴史があります。
「DANY」から「The Hardbody Video」、そして「OD」へ。
映像を中心に広がってきたHARDBODYのカルチャーは、現在ではデッキやアパレルという形にも落とし込まれています。
そしてAntonio DuraoやHjalte Halbergといったトップスケーターが加わったことで、HARDBODYはニューヨークのローカルをシーンを背景に持ちながら、世界的なスケートブランドへと進化を続けています。
「NYのスケートシーンが好き」
「スケートビデオが好き」
「人とは少し違ったブランドを選びたい」
そんなスケーターには、ぜひチェックしてほしいブランドです。
デッキやウェアだけでなく、HARDBODYがこれからどんな映像を作り、どんなスケーターと新しいシーンを生み出していくのかにも注目してみてください。
HARDBODYのアイテムは、Lacquerでも取り扱っています。最新のデッキやアパレルをぜひチェックしてみてください。
